米金融機関向けリスク管理ソフトのアブリゴは、関税影響を受ける17業種の2025年決算を分析し、燃料・輸送コストの大きい業種で売上増でも利益率が悪化したと発表した。

米金融機関向けリスク管理・融資ソフトを手掛けるアブリゴは、2025年の関税措置後、燃料や輸送、産業エネルギーへの依存度が高い業種で収益性への圧力が最も鮮明に表れたとする分析結果を公表した。売上動向が底堅く推移した業種でも利益率は低下しており、コスト増が売上増の効果を吸収した形だ。
分析は、同行の融資向け情報基盤「アブリゴ・コネクト」に収録された非上場企業の財務諸表を用い、関税の影響を受ける17業種を対象に、関税発動前の2024年を基準として25年の実績と比較した。複数業種で売上成長率の中央値が改善する一方、売上総利益率の中央値は低下しており、コスト圧力が利益を圧迫した可能性を示す。
アブリゴのシニアコンサルタント、ロブ・ニューベリー氏は「中小企業は投入コストへの関税影響を吸収する余裕が小さい。前年比の業績変動が大きくなり、値上げで転嫁できるまで追加資金を必要とする企業もある」と説明した。
関税に伴うコスト圧力と、燃料・エネルギー価格全体の圧力を区別するため、アブリゴは業種を三つのグループに分類した。第1はコンピューター・電子製品製造や耐久財卸売など、輸入依存度が相対的に高くエネルギー集約度が低い業種。第2は金属加工品、食品製造、建設、飲食など、関税の影響を受けやすい投入財と相応のエネルギー・輸送コストを併せ持つ10業種。第3は一次金属製造、重土木建設、トラック輸送、倉庫・保管など、関税に加えて燃料・輸送・産業エネルギーの需要が大きい業種だ。
関税とエネルギー関連コストの複合的な影響が最も大きかった4業種では、売上成長率の中央値が3.1ポイント改善した一方、売上総利益率は166.3ベーシスポイント低下した。グループ間の乖離が最も大きい結果となった。一次金属製造は利益率が583.1ベーシスポイント縮小したが、売上成長率は6.7ポイント改善した。トラック輸送も同様の傾向で、売上成長率が3.0ポイント上昇する一方、利益率は332.7ベーシスポイント低下した。
原文: DC Velocity ↗