米国がポリシリコンと一部派生製品に15%の追加関税を課す。12月4日発効で、最低輸入価格制度も導入する。

トランプ米大統領は8月6日、ポリシリコンとその一部派生製品に対する15%の関税を課す大統領宣言に署名した。半導体や太陽光パネルの原材料となるこれらの製品について、輸入が国内生産能力を毀損し、国家安全保障上の脅威になっていると判断した。関税は12月4日に発効し、太陽電池や特定の半導体デバイスなどが対象となる。
対象製品には、関税に加えて最低輸入価格制度も適用される。ポリシリコンは1キログラム当たり21ドル、インゴットとウエハーは同100ドル、太陽電池は1ワット当たり0.22ドル、太陽光モジュールは同0.38ドルが下限価格となる。商務長官は市場状況や公正な市場価格に基づき、この下限価格を調整できる。
この関税は、1962年通商拡大法232条に基づくもので、第1次トランプ政権時代に導入された太陽電池とモジュールに対するセーフガード関税(2月に失効)に代わる措置だ。日本、韓国、台湾、スイス、リヒテンシュタイン、欧州連合(EU)加盟国からの対象製品には、既存の関税と合わせて15%を適用する。英国からの製品は10%となる。
さらに同宣言は、関税と最低輸入価格制度に加え、企業が対象製品の国内生産計画を提出し、関税軽減と引き換えに生産を国内に回帰させるプログラムの設立を商務長官に指示している。これはトランプ氏が過去に同様の措置を指示したことと軌を一にする。
大統領宣言は「この措置は、米国の経済的・国家安全保障上の要求を満たすために必要なポリシリコンとその派生製品の国内生産の商業的実現可能性を確保するのに役立つ」と述べている。今回の関税措置は、輸入価格の下限を設定することで、中国製品の低価格攻勢に対抗し、国内産業の保護を図る狙いがあるとみられる。