上海発米国向け運賃が2週間で12%超上昇。中国の台風による港湾混雑で需給が逼迫した。

太平洋航路のスポット運賃が反発し、主要船社による運賃改定が成功したことが明らかになった。上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)によると、7月24日時点の上海発米国西海岸向け運賃は40フィートコンテナ当たり6,229ドル、東海岸向けは9,054ドルとなり、いずれも前回調査から12%超上昇した。アジア・欧州航路が軟調を続ける中、太平洋航路は短期間で値を戻した格好だ。
背景には中国での港湾混雑がある。7月下旬に台風バビとノウルが相次いで接近し、長江デルタと珠江デルタの各港で荷役に遅延が生じた。コンテナと船腹の不足を招き、運賃を押し上げる要因となった。コンサルティング会社のライナリティカは「アジア発の貨物需要は引き続き旺盛で、中国の港湾混雑が続く限り船腹と空コンテナの逼迫は解消されない。船社が第3四半期の収益予想を上方修正するのも理解できる」と指摘する。
同社はSCFIが実勢を反映しきれていないとの見方も示す。アジア発米国東海岸向けの実勢運賃は9,500ドル、西海岸向けは7,000ドルまで上昇しており、指標値よりも高い水準にあるという。また「SCFIとコンテナ先物(SCFIS)が直近で調整していただけに、今回の上昇はやや意外だ。8月に入っても太平洋航路の貨物量は堅調で、華中・華南の港湾混雑により中国からの船腹供給は制約を受けている」と分析する。
一方、ドリュ―リーは需要の減速と駆け込み荷動きの沈静化を受け、船社がブランクセーリングで太平洋航路の船腹を調整しているとみる。今週は8便、先週は7便の運休が予定されている。船社の間では船腹削減の動きが広がっており、例えばONEは8月11日にシンガポールへ寄港予定だったベトナム・米国西海岸間の短縮サービス「ベトナムシャトルエクスプレス」を運休すると発表した。
運賃上昇は船社にとって収益改善の好材料となるが、荷主側にはコスト増としてのしかかる。中国の港湾混雑がいつ解消されるかが今後の焦点となる。台風シーズンは東アジアでは例年9月まで続くため、しばらくは需給の逼迫が続く可能性がある。船社各社は高運賃を維持しようと船腹管理を徹底する構えで、荷動きのピークが過ぎた後も運賃がどこまで下支えされるかが注目される。
原文: The Loadstar ↗