家具小売のラブサック、関税主導の国内生産の取り組みが順調に進行している。

家具小売業者ラブサック(The Lovesac Company)は、モジュラーソファ「サクショナルズ(Sactionals)」ラインの米国内生産をこの夏に開始すると発表した。ショーン・ネルソン最高経営責任者(CEO)は6月11日の決算発表カンファレンスコールで、この計画が順調に進行していると述べた。今回の生産転換は、ラブサックが推進する4つの関税対応戦略の一環である。
ラブサックは今回の生産開始を通じ、最終的にサクショナルズ全製品の海外生産を打ち切る方針だ。ネルソンCEOは「時間の経過とともにこの計画がコスト変動性を減らし、物流処理の速度を改善し、長距離の国際海上輸送への依存度を下げる」と強調した。サクショナルズはラブサックの主要な売上源である。
ラブサックはこれまでも中国内での生産比率を下げ、サプライヤー基盤の多様化を進めてきた。今回の措置に加え、主要部品である内部インサート(insert)を再設計し、米国生産戦略に適合させている。新工場はラブサックが直接所有・運営するものではなく、稼働後は効率改善とコスト削減効果が見込まれている。
メアリー・フォックス社長は投資家向けに「全体として、サプライチェーンがより効率的で回復力のある方向に再編され、次の成長段階を支えることになる」と述べた。ただしネルソンCEOは、米国生産の製品がベトナムやアジアで製造された製品と完全に同一にはならないと伝えた。製造方式の違いにより「完全同一(like-for-like)」の生産は不可能だという説明である。
これについてネルソンCEOは「製品設計自体を完全に新しいアプローチで見直し、製造と自動化に最適化されたデザインを採用した」と付け加えた。市場では、トランプ新政権の関税政策や生産コストの変化を踏まえ、リショアリング(reshoring)やオンショアリング(onshoring)を再検討する企業が増えている。
ラブサックのほか、パッチ・ラベル製造のワールドエンブレム(World Emblem)、アップル(Apple)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)なども最近、米国内での生産拡大計画を発表している。業界関係者は、世界的なサプライチェーン再編の流れの中で、ソファ製造の現地化がコストの安定性と物流リードタイムの短縮に寄与するとみている。
*出典: Supply Chain Dive*