上海発欧州向けコンテナスポット運賃は小幅下落となり、荷主の11月値上げは定着しなかった。スエズ運河への復帰で供給増が見込まれる。

コンテナスポット運賃市場は今週、落ち着いた動きとなった。太平洋航路とアジア―欧州航路のいずれも小幅に下落し、需給の逼迫が和らぎ、需要は季節的に低調なままだ。
デューレーの世界コンテナ指数(WCI)では、上海―ロッテルダムが前週比2%下落して40フィート当たり3615ドルとなった。上海―ジェノバは4166ドルで横ばいだった。船社が11月1日に導入した新たなFAK(品目無差別)運賃が定着しなかったことを示す。船社はアジア―北欧州のスポット運賃を40フィート当たり約4500ドル、地中海向けを約5000ドルまで引き上げることを狙っていた。11月15日にも同程度のFAK引き上げが予定されているが、欧州のフォワーダーは需要の伸び悩みと十分な供給が重荷になるとみている。
あるフォワーダーは、アジア―欧州の運賃について11月前半分は10月中旬の水準を延長していたが、少し下がり始めていると語った。春節が早いこともあり船社は小さなピークを期待しているが、現時点の予約状況からすると例年のようにはならないとの見方だ。
ライナーリティカは今週、船社がアジア―北欧州で40フィート当たり2700〜3400ドルという割引運賃を提示していると伝えた。
スエズ運河経由のサービス回帰が続いていることも市場心理に影響している。供給が増え、輸送日数が短縮されて運賃を押し下げるとの見方が広がる。ゼネタによると、スエズ回帰で喜望峰迂回に吸収されていた輸送力が解放され、すでに60万TEUが戻った。10月には船社が紅海航路に週当たり46万7297TEUを配分した。2023年8月の危機前水準の50%だが、2026年8月末と比べるとほぼ倍だ。
ゼネタは2027年にかけてスポット運賃が約30%下落すると予想する。チーフアナリストのピーター・サンド氏は、紅海は2027年のコンテナ海運の鍵を握り、完全回帰なら運賃は急落しうると述べた。一方で紅海の治安悪化で船社が喜望峰迂回に戻る逆の極端な事態もあり得るとしている。
原文: The Loadstar ↗