USTRがUSMCAの迅速対応労働メカニズムを発動し、メキシコ・ミチョアカン州の製函工場マドボックスに対する労働権侵害の有無についてメキシコ政府に審査を要請した。

米通商代表部(USTR)は、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の迅速対応労働メカニズム(RRM)を発動し、メキシコ・ミチョアカン州ウルアパン市に所在するマドボックス(Madobox, S.A. de C.V.)の労働者が結社の自由と団体交渉の権利を否定されているかどうかについて、メキシコ政府に審査を要請した。あわせて米国は、商業用箱を生産する同社工場からの未通関貨物の通関手続きを停止した。
USTRによると、今回の要請はメキシコの労働組合から提出されたRRM申立てを受けたものだ。申立ては2026年9月30日、COCENA傘下の全国商業・食品・繊維・自動車・金属・サービス・流通労働者雇用人組合「ヘネラリシモ・ホセ・マリア・モレロス・イ・パボン」が提出した。申立てでは、マドボックスが労働者を交えずに団体交渉協定(CBA)を違法に締結したこと、CBAや労働組合の権利について労働者を強制し誤った情報を与えたこと、組合活動への報復として労働者を違法に解雇したことなど、工場内の組合活動への干渉を主張している。
米通商代表部と労働長官が共同議長を務める労働監視執行省庁間委員会(ILC)は、受領したRRM申立てと関連情報を30日以内に審査する。審査の結果、ILCは権利侵害を示す十分かつ信頼できる証拠があり、USMCAの執行メカニズムを誠実に発動できると判断した。
この判断を受け、通商代表部はUSMCA附属書31-Aに基づき、マドボックスの労働者が結社の自由と団体交渉の権利を否定されているかどうかの審査をメキシコに要請した。また財務長官に対し、マドボックスからの未通関貨物の通関手続き停止を指示した。メキシコ側は10日以内に審査実施に合意する必要があり、合意した場合は45日以内の対応が求められる。
原文: USTR ↗