米国のコンテナ輸入量は堅調なものの、港湾近郊の倉庫空室率が7月までに7.7%へ上昇し、全米平均を上回った。

米国のコンテナ輸入量が堅調に推移する一方、港湾近郊の倉庫空室率が上昇している。クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドによると、7月までの空室率は前年末から20ベーシスポイント上昇して7.7%となり、全米平均の6.8%を上回った。
同社が「港湾から不動産へ:貿易パターンの変化と産業需要の中で底堅さを見せる輸入量」と題するリポートで明らかにした。空室増加の背景には、物流ネットワークの再編と新規倉庫供給の過剰があるという。
7月までに米国の主要10港の輸入量は前年同期比0.5%増え、1450万TEUを超えた。月間の輸入コンテナ量は5月、6月、7月に200万TEUを上回った。しかし企業は港湾部で在庫保管スペースを借りる代わりに、貨物を別の場所に保管している。
2026年上半期には、米国の産業用不動産の純吸収量のうち83%を内陸市場が占め、2010年以来の高いシェアとなった。内陸市場は港湾市場に比べて労働力、賃料、エネルギーコストが低いため、入居企業を引き付けている。加えて、メキシコからの輸入増加が、米国の海港を経由せずトラックや鉄道で直接届く配送施設の需要を支えている。
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの米州物流・産業リサーチ責任者ジェイソン・プライス氏は「貨物量は倉庫需要の一部を語るにすぎない。貨物は届き続けているが、企業がどこで保管・配送するかは変わりつつある。内陸市場はコスト面で優位があり、メキシコ経由の輸入は内陸の配送網に直接流れ込む。一方で港湾市場は建設ブームで供給されたスペースをなお吸収している」と述べた。
リポートは、賃貸活動が全体として改善しているもののリスクは残ると警告している。インフレ、高い金利、エネルギー価格の上昇が消費者支出と入居需要を抑制する可能性があり、貿易政策のさらなる変化が貨物の流れや配送の判断を変え得る。
原文: DC Velocity ↗