7月のグローバル航空貨物スポット運賃は前年比28%増と鈍化。中東情勢に伴う割増料金の解消が続き、閑散期入りで今後も下落見込み。

海運・航空貨物市場調査のゼネタが発表した7月のデータによると、グローバル航空貨物スポット運賃(最大1カ月有効)は平均1キロ当たり3.12ドルと前年同月比28%高となった。上昇率は6月の38%、5月の41%から2カ月連続で鈍化し、前月比では6%下落した。中東紛争の激化に伴い2月末から続いていた割増料金の解消が引き続き進んでいる格好だ。
ゼネタのチーフ・エアフレイト・オフィサーを務めるニアル・ファン・デ・ウェウ氏は「7月は伝統的に6月より軟調で、前年比でも予想通りレートは低下した。年央見通しで2026年に向けて強気の見方を示したのは年初の好調さに基づくものだが、下半期は弱含みを予想している。ピークシーズンについて話す人はほとんどいない」と指摘する。同氏によると、荷主との対話でもチャーター便に関する話題は1件のみで、今後の需要低迷を示唆しているという。
北半球が夏休み期間に入る8月にかけて運賃の下落は続く見通しだ。ただし、イラン情勢の長期化やジェット燃料価格の変動があり、下落は小幅な歩調になるとみられる。ウェウ氏は「航空会社は運賃を上げた時と同じ速さで下げることを避けようと必死だ。急落は彼らの利益にならないが、荷主にとっては前年比で下落基調にあることは一定の救いだ。中東情勢は依然不透明だが、運賃は後退局面が続くと予想する」と話す。
路線別ではアジア発欧州向けの下落が最も顕著だった。北東アジア発欧州向けスポット運賃は前月比13%減、東南アジア発欧州向けは9%減となった。特に中国発西欧向けは同22%減の1キロ当たり4.15ドルと急落し、7月としては異例の下落幅となった。一方、欧州連合による電子商取引向け関税の新制度が市場全体に影響を及ぼし始めた兆候も出ている。運賃上昇時に荷主が被った急激な値上がりとは対照的に、下落は段階的に進むとみられる。