EUの鉄道貨物輸送が2024年に約3780億トンキロと3年で6%減少し、道路輸送へのシフトが進んでいる。
物流団体ユニオンTLFが2026年7月17日に公表した統計報告書によると、欧州連合(EU)の鉄道貨物輸送量が減少傾向を続けている。2024年の鉄道貨物輸送実績は約3780億トンキロで、2021年の約4030億トンキロから6%減少した。EUが低排出モードへの貨物シフトを長年にわたり掲げてきたにもかかわらず、道路輸送への依存が一段と強まっている。
国別ではドイツが比較的安定しており、クロアチアも市場全体より良好な成績を示したが、大半の加盟国では鉄道貨物量が減少した。鉄道輸送は特定国への集中が顕著で、ドイツがEU全体の33%を占め、ポーランド15%、フランス8%と続く。イタリアとスウェーデンが各6%、オーストリア5%、チェコ約4%となっている。
2023年のモーダルスプリット(輸送機関分担率)では、道路輸送がEU内陸貨物の78.1%を占め、鉄道は16.9%、内陸水運は5%だった。鉄道と内陸水運の合計シェアは2014年の26.1%から2023年には21.9%に低下した。ユニオンTLFは、この10年間で約970億トンキロが道路輸送へ移行したと試算している。
特に中東欧での落ち込みが顕著だ。ラトビアは2023年に内陸貨物の44%を鉄道で輸送したが、鉄道と水運の合計シェアは10年前より37ポイント低下した。リトアニアの鉄道シェアは39%だが、やはり減少傾向にある。一方、EUの道路貨物輸送は2024年に約1兆9000億トンキロを記録し、10年間で18%増加した。
報告書は、300キロを超えるコンテナ道路貨物をモーダルシフトの最大の機会と指摘する。こうした輸送は道路コンテナ重量のわずか8.7%だが、輸送距離が長いためトンキロ換算では約42%を占める。国別格差も大きく、ルーマニアでは道路コンテナ重量の40%以上が300キロ超で輸送される一方、フランスは約20%、スウェーデンとオランダはさらに低い。ただし、ユニオンTLFは現時点で鉄道と内陸水運にこれらの輸送量を吸収する十分な能力がない可能性を指摘している。
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