EUが7月1日に導入した新輸入規則で香港発欧州航空貨物が急減、前年同期比24%減となった。
香港から欧州向け航空貨物が急減している。欧州連合(EU)が7月1日に導入した新輸入規則で、150ユーロ未満の商品に対する「デミニミス」免税措置が廃止され、1品目あたり3ユーロの固定手数料と新たな通関報告義務が課されたことが要因だ。航空貨物データ会社のワールドエーディー(WorldACD)の週次統計によると、7月13〜19日の第29週の香港発欧州向け有料重量は前年同期比で24%減少した。減少は5週連続で、第26〜29週の平均でも前年比18%減となった。
香港発の貨物が特に大きな打撃を受けたのは、近年その多くが越境電子商取引(EC)関連だったためだ。中国本土発の欧州向けも第29週に前週比2%減と減少が続き、前年比では10%減となった。中国と香港を合わせた欧州向けは第26〜29週の平均で前年比11%減に対し、世界の他の地域は同期間に5%増と好調を維持しており、今回の減少がEU規則変更に起因することが明確になっている。
アジア太平洋の他の主要な出発地でも影響が出ている。ベトナム発は前年比9%減、タイ発は同11%減となった。アジア太平洋全体の欧州向けは第28週と第29週のいずれも前年比13%減で、中国と香港の落ち込みが全体を押し下げた。
一方、中国・香港発の米国向け太平洋横断路線は、同期間に比較的安定している。変動はあるものの、欧州向けのような急激な落ち込みは見られず、地域別の荷動きの差が際立つ結果となっている。EC貨物の流れが新規則でどう再編されるか、今後の動向が注視される。