中東紛争の影響で2026年の航空貨物長期運賃見通しが従来の5〜10%下落から5〜15%上昇に転じた。
海空運賃情報大手ゼネタは7月17日、2026年の航空貨物長期運賃が前年比5〜15%上昇するとの見通しを公表した。2月の中東紛争激化に伴う供給網の混乱が主因で、昨年12月時点では5〜10%下落と予想していたが、最新の『エアフレート・アウトルック2026中間改訂版』で大幅に修正した。
ゼネタは同改訂版で、2026年通年の需要成長率を2〜3%幅の上限側に、供給成長率を3〜4%から2〜3%に引き下げた。紛争激化で2月28日に世界の航空貨物輸送能力の12%が一夜で失われ、上半期の供給成長は1%にとどまった。一方、需要は同期間に4%増加し、当初予想を上回った。この需給ギャップが運賃を全般的に押し上げ、スポットと長期を合わせた世界平均運賃は上半期に前年同期比17%上昇した。
ゼネタのニール・ファン・デ・バウ航空貨物部門最高責任者は「5月の世界スポット運賃は前年比約40%上昇した。現在は高止まりしており、低下していない」と指摘。「需要は重力に逆らい続けている。市場は依然として前年より多くの貨物を輸送しており、そのエンジンは止まらない」と述べた。
下半期は需要成長が緩やかになり、供給も中東混乱から回復するとみられ、市場ファンダメンタルズは荷主側に有利に傾く可能性がある。ただしファン・デ・バウ氏は「これまで同様の局面を経験しており、油断はできない」と慎重な見方を示す。同氏は、2026年が航空貨物のサプライチェーン強靱性への貢献が再確認された年になるとの見解も示した。