航空貨物運賃の下落が続いている。主要路線の需要鈍化と復荷供給の増加が要因だ。

バルチック航空貨物指数(BAI00)は7月20日時点で前週比3.1%下落し、4週連続の弱含みとなった。ただし前年同期比では17.0%高い水準を維持したと、TAC Indexの算定データが示した。中東情勢の緊張再燃やジェット燃料価格の急騰にもかかわらず、市場には即座に反映されていない格好だ。
アジアの主要ハブ空港発の運賃は軒並み下落した。香港発路線を反映したBAI30指数は前週比6.3%急落し、年間上昇率は16.7%に縮小した。上海発のBAI80指数も1.1%下落し、前年比では23.9%上昇にとどまった。一方、バンコク・ベトナム・マレーシア・韓国発の米国向け路線は、太平洋航路の需要堅調により前週比で上昇した。
欧州発運賃は総じて弱含みで推移した。フランクフルト発のBAI20指数は前週比5.2%下落し、前年同期比では9.7%上昇にとどまった。ロンドン・ヒースロー発のBAI40指数は前週比1.2%上昇したものの、前年比では6.4%下落したマイナス圏を脱していない。欧州発路線のうち、中国・日本・南アフリカ向けは前週比で上昇した。
米国発運賃は、欧州・英国・中国向けで前週より下落した一方、南米と韓国向けはわずかに上昇した。シカゴ発のBAI50指数は前週比2.5%のさらなる上昇となり、前年同期比では29.7%の急騰となった。メキシコ発の欧州向けも前週比で上昇基調を維持した。
IATAのジェット燃料価格モニターによると、ジェット燃料価格は7月17日時点で前年同期比65.9%急騰した。市場では、こうしたコスト圧力が航空貨物運賃に本格的に反映されれば、下落基調が落ち着く可能性も指摘されている。このほか、台湾発の半導体貨物量増加にもかかわらず、欧州・米国の両方向でわずかに下落した点が目を引く。