スケジュール信頼性の悪化で世界のコンテナ船隊の6.6%に当たる約230万TEUが市場から実質的に消える見通しとなった。

コンテナ船のスケジュール信頼性の悪化により、市場から実質的に約230万TEUの船腹が消えている。調査会社シー・インテリジェンスの最新データによると、7月の定時運航率は56.4%まで低下し、2025年2月以来の低水準となった。現行のアライアンス体制が導入されて以降では最も低い数字だ。遅延船の平均遅延日数は6日を超えており、2024年1月の紅海危機直後を除けば、パンデミック期の最悪時に匹敵する長さという。
同社の試算では、この遅延によって世界のコンテナ船隊の6.6%が市場で使用できない状態になっている。船腹量に換算すると約230万TEUで、世界6位の船社の保有規模に相当する。パンデミック前は遅延による船腹喪失は世界船隊の約2.2%にとどまっていたため、現在は構造的な基準値を4ポイント以上上回る計算だ。
直接の原因は季節要因が大きい。アジアの主要港を相次いで襲った台風による混乱が響いている。シー・インテリジェンスは、パンデミックと紅海危機の経験に基づくと、混雑が2025年6月の低水準に戻るまでに4.5〜6カ月かかる可能性があると指摘する。2025年末の水準まで戻るには2〜3.5カ月かかる見通しだ。
一方、コンサルタント会社のブレーマーは、今回の混雑は世界的なものではなく、局地的な問題だとみる。上海と寧波が圧力を受けており、サントスも混雑が目立つという。ただし北ヨーロッパの主要ゲートウェイでは、待ち時間は数時間から数日程度で、パンデミックのような長期待ちにはなっていない。またブレーマーは、混雑が必ずしも船腹の喪失につながるわけではなく、特に主要な東西航路では他の船便やサービス、船社に貨物を振り替えられる可能性があると指摘する。東西基幹航路6本には約1378隻、1570万TEUの船腹が配船されている。
現時点では混雑は局地的であり、世界的な船腹逼迫には至っていないとの見方を示した。ただし新造船の投入が進む中で、船の大型化と港湾インフラの関係が今後ますます重要になると警告する。世界のコンテナ船隊の全長は約1500キロに達するが、受注残はその約28%に当たる419キロ分に上る。新規の船腹の多くが大型船であるためだ。ブレーマーは、大型船の集中が港湾の処理能力を圧迫し、スケジュール信頼性のさらなる低下を招く可能性があるとみている。
このような船腹の実質減は、需給バランスを逼迫させ、運賃の下支え要因となる可能性がある。特にアジア発の主要航路では、紅海危機以降の迂回航行に加えて、今回の遅延問題が重なり、船腹供給が引き締まる状況が続きそうだ。
原文: The Loadstar ↗