MSCがインド亜大陸と地中海を結ぶサービスをスエズ経由に戻し、紅海航路の本格復帰は初めて。

海運大手のMSCは、インド亜大陸と地中海を結ぶコンテナサービス「ヒマラヤ・エクスプレスの両方向をスエズ運河経由に変更した。紅海航路への本格的なサービス復帰は2024年以来初めてとなる。
改訂後のヒマラヤ・エクスプレスは、インドのナバシェバ、ムンドラ、ビジンジャム、ポルトガルのシネス、スペインのバレンシア、イタリアのジョイア・タウロ、サウジアラビアのキングアブドラ港、ジェッダ、スリランカのコロンボを結び、両方向でスエズ運河を通過する計画だ。現行の配船スケジュールでは喜望峰回りが残っているものの、同サービスはスエズ経由での運航を予定している。
MSCは、2023年末以降の紅海情勢悪化を受けて多くのサービスを喜望峰回りに変更してきたが、今回のヒマラヤ・エクスプレスはその流れを変える動きとなる。同社にとって紅海経由のサービス復帰は初のケースで、今後の他サービスへの波及が注目される。
スエズ運河経由は喜望峰回りと比べて航行日数が短縮され、燃料費や船腹回転率の改善につながる。一方で、紅海周辺の安全状況は依然として不透明な要素があり、MSCは状況に応じてルートを再変更する可能性もある。
今回の変更は、中東と欧州を結ぶ物流の効率化に寄与するとみられるが、海運市況や地域情勢によっては他の船社も追随するかどうかが焦点となる。MSCの動向は、紅海航路の正常化の試金石として業界から注目されている。
原文: Linerlytica ↗