米国で高額貨物盗難が多発、半導体など先端技術狙う組織犯罪

海上2026年8月27日出典: The Loadstar

米国で第2四半期の貨物盗難被害額が3億ドル超え。半導体など先端技術品を狙う組織犯罪が増加している。

写真: The Loadstar / original

米国で高額な先端技術品を狙った貨物盗難が多発している。サプライチェーン情報企業オーバーホールの調査によると、データセンター機器やコンピューター部品、半導体などの盗難件数は2024年以降38%増加し、盗まれた商品の総額は110%以上増えた。1件当たりの被害額は3000万ドルを超えるケースが常態化し、1億ドルを超える事例も発生している。同社はこの規模の犯罪が現在、毎週発生していると警告する。

今年第2四半期の全米の貨物盗難被害額は3億400万ドル超で前年同期の2倍以上となった。一方で発生件数は26%減少しており、1件当たりの被害額が大幅に拡大している実態が浮かび上がる。盗難貨物の92%で偽の運送業者情報や二重仲介、偽装通信、偽造書類などの詐欺的手口が使われており、犯罪組織が高度なロジスティクスを駆使していることが分かる。

地域別ではカリフォルニア州での発生が突出し、テキサス、ミシシッピ、フロリダ、イリノイでも報告がある。国際的には麻薬密輸ルートと重なるオランダやメキシコのグアダラハラに集中する傾向がある。オーバーホールは米国で盗まれた貨物の60~70%が国外に出ており、部品は中国、ロシア、イランに流れていると推定する。輸出規制により半導体などは国内価格の約2倍で闇市場で取引されているという。

犯罪組織の暴力化も進んでいる。カリフォルニア州で最近発生した2件の高速道路事件では、高額な技術製品を輸送中の護衛車両に窃盗団が意図的に衝突し、護衛を止めた隙に貨物を奪う手口が使われた。いずれもトラックは未回収で、偽の運送業者情報に加え、逃走用ドライバー、追跡車両、同期されたタイミングなど高度に組織化された犯行とみられる。

オーバーホールは高需要・高価値製品を扱う荷主に対し、ブローカーや運送業者の厳格な審査と、集荷時のドライバーやトレーラー、車両の記録を徹底するよう勧告している。具体的には車両識別番号や運転免許証の撮影、事前に提供された情報との照合などが有効だとしている。

原文: The Loadstar

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