米国の食品サプライチェーン企業GrubMarketが英生鮮食品卸JR Hollandを買収し、欧州市場へ初進出する。

米国カリフォルニア州に本社を置く食品系電子商取引企業のGrubMarketは、英国の生鮮食品・フードサービス卸であるJR Hollandの買収を完了したと発表した。JR Hollandはイングランド北東部とスコットランドを事業領域とし、生鮮食品を中心に取り扱う。今回の買収により、GrubMarketは欧州市場への足掛かりを得たことになる。
GrubMarketは米国とカナダの食品サプライチェーンにおいて法人顧客と個人消費者の双方にサービスを提供している。買収はこれまでにも相次いでおり、今年7月にはカナダのオンライン食料品店SPUDを、4月にはテキサス州ヒューストンの食品卸Schoenmann Produceを傘下に収めた。2025年には生鮮品業界向けの調達・注文管理・規制順守を効率化するソフトウエア・アズ・ア・サービス(SaaS)プラットフォームのProcurantや、サンディエゴの生鮮輸入・輸送業者Coast Citrus Distributors、メキシコ産青果物を扱うDelta Fresh Produce、カリフォルニア州のBay Cities Produce、西海岸の専門青果卸であるSally Produceを買収している。
こうした積極的な拡大の背景にはベンチャーキャピタルからの資金調達がある。2月にシリーズHラウンドで5000万ドル、2025年にはシリーズGラウンドで5000万ドルを調達していた。
買収対象となったJR Hollandは1983年にジョン・ホランド氏が創業し、生鮮食品、乳製品、肉類、ベーカリー、日用品をホスピタリティ、教育、医療、公共部門の顧客に40年以上にわたり供給してきた。本拠地はゲーツヘッドで、ニューカッスル地区に合計6万5000平方フィートの2拠点を構え、120人以上の従業員を擁する。週3000件以上の配送を32台の冷蔵車両で実施し、週6日の配送網を持つ。
GrubMarketの傘下入り後、JR HollandはGrubMarketの技術ソリューションを利用できるようになる。具体的には、食品卸・流通業者向けの財務管理、売上支援、在庫管理、ロットトレーサビリティ、生産者会計、配車・物流の自動化を提供するSaaS型ERPプラットフォームのWholesaleWareや、AIアシスタント群のGrubAssist AI、注文プラットフォームのOrders IOなどだ。これにより、JR Hollandの業務効率化とサービス向上が期待される。
GrubMarketは今回の買収を足がかりに、英国および欧州市場での事業展開をさらに加速させる可能性がある。海外展開は同社の成長戦略の柱となっており、今後も買収を通じた事業拡大を継続する見通しだ。
原文: DC Velocity ↗