EU、秋に過去最大の対ロ制裁拡大へ 対象約1600件追加

海上2026年8月17日出典: The Moscow Times

EU外相は秋に過去最大級の対ロ制裁を提案し、約1600の個人・団体を追加指定する見通し。

写真: The Moscow Times / original

欧州連合(EU)の外相級トップであるカーリャ・カラス氏は、ドイツ紙「ディー・ヴェルト」に対し、ウクライナ侵攻を巡り、秋に過去最大規模となる対ロシア制裁を提案する方針を明らかにした。制裁によりロシアの戦争遂行能力はすでに1兆ユーロ(約116兆円)超の損失を被っていると指摘し、「戦争開始以降で最も広範な制裁リストを秋に提出する」と述べた。

新たな制裁が承認されれば、ロシアの制裁対象となる個人・団体の総数は即座に3分の1増える見込みだ。カラス氏は「圧力を強め続けることが、モスクワに戦争終結を促すまで必要だ」と強調した。具体的な時期や内容には触れなかったものの、外交筋によると、欧州対外行動局(EEAS)はロシアの軍事複合体に絡む約1600の個人・団体を指定対象に含める案を検討している。これには渡航禁止や取引禁止、資産凍結が含まれるという。

EUはこれまでに約3000の個人・団体を制裁対象としており、EEASは9月上旬に新リストを加盟国に提示し、10月の採択を目指すとみられる。ただし、今回のリストは承認手続きを迅速化するため、欧州委員会の管轄である分野別制裁は伴わない見通しだ。EUの対ロ制裁は全会一致での承認が必要で、分野別措置と指定リストを組み合わせた従来型のパッケージは加盟国間の調整に時間がかかることが多かった。実際、第21次目の制裁パッケージではギリシャがロシア産LNGの移転禁止案を巡り問題を提起し、7月に銀行部門や暗号資産ネットワークへの規制を含む内容でようやく承認された経緯がある。

EEASは9月、ウクライナの子ども移送に関与した人権侵害行為の制裁指定も追加提案する予定だ。さらに秋には、サイバー攻撃や偽情報活動といったロシアのハイブリッド戦に関与したとされる者に対する制裁指定も検討している。

なお、ロシア検察庁は本紙を「望ましくない組織」に指定し、業務を犯罪視している。本紙の取材・編集活動は今も続いているが、スタッフは訴追のリスクに直面している。欧州とロシアの緊張が続く中、新たな制裁パッケージがどのような影響を及ぼすか、物流関係者の間でも注視されている。

原文: The Moscow Times

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