ロシア当局がアゾフ海からケルチ海峡経由で穀物輸出船の出航を約4カ月ぶりに許可した。停戦合意を機に黒海経由の海上輸送が一部再開する。

ロシア当局が、アゾフ海からケルチ海峡を経て黒海へ向かう穀物輸出船の出航を許可した。ウクライナによるドローン攻撃を理由にアゾフ海の海上交通を閉鎖した7月10日以来、約4カ月ぶりの再開となる。業界関係者7人が明らかにした。
ケルチ海峡の通過許可は11月15日までの期限付きで発行される。関係者2人によると、船舶は黒海内でロシア海軍の護送を受ける。「港湾長から、完全に準備が整った船から出港手続きを開始するよう指示があった」と業界関係者の一人は述べた。許可の発行は、ロシア当局がケルチ海峡から黒海への通過を現時点で比較的安全と判断していることを示す。
今回の動きは、ロシアが実効支配するヘルソン州オレシュキの町へ人道物資を安全に届けるための限定停戦が始まった時期と重なる。停戦を仲介した米大統領夫人のメラニア・トランプ氏によると、停戦は激戦地であるヘルソン州全域に拡大した。同州はアゾフ海に面している。ロシア、ウクライナ双方が停戦は維持されているとしている。
7月に新穀物年度が始まって以降、ロシアとウクライナは黒海周辺で互いの港や船舶を攻撃し、活況を呈していた黒海の農産物貿易は停滞していた。ロシア産穀物の輸入国であるトルコが停戦の導入と黒海での輸送再開を主導したが、ロシア当局は他分野の標的を含まない停戦合意には関心がないと表明している。