C.H.ロビンソンは海上・航空輸送と通関業務にAIエージェントを導入し、見積もりを最短2〜3分に短縮したと発表した。

米国の物流ブローカー、C.H.ロビンソンは、海上輸送、航空輸送、通関業務の実務に人工知能(AI)エージェントを導入したと発表した。人手による監督や個別対応を損なうことなく、顧客のサプライチェーンに迅速性と精度、柔軟性をもたらすとしている。
同社によると、今回の取り組みは「リーンAI」と呼ぶ能力をフォワーディング業務へ広げ、より多くの顧客に提供するものだ。複雑な業務では、一つの輸送作業に十数体のAIエージェントが連携して当たる場合もある。
導入した業務の一つが海上・航空貨物の価格見積もりだ。AIはこれまでに3,600社超の顧客に対し、8万件以上の見積もりを算出・提示した。従来は航空貨物で1日、海上貨物で2〜3日かかっていた見積もりが、現在は2〜3分で完了するという。
海上輸送の予約では、同社が毎週受け付ける数千件の予約依頼の処理をAIが担い始めた。通関では、米国通関の許可取得に必要な数十種類の書類と細かな手続きをAIが支援する。新たな貿易協定や関税措置の積み重ね、厳格化するコンプライアンス規則により、この業務は労力を要する一方となっている。
グローバルフォワーディング部門のプレジデント、マイク・ショート氏は「AIの活用策をグローバルフォワーディングに広げることで、効果は積み上がっている」と述べた。顧客が必要な情報をより早く得られ、データの一貫性が高まり、業務の予測可能性が増すとし、「計画変更や混乱が起きた際に、新しいルートや輸送モード、スケジュール、価格をより迅速に検討できる」と話した。
海上予約の依頼処理を担うAIエージェント群は8月に中国で稼働を始めた。第4四半期にアジアのその他の地域へ広げ、2027年第1四半期には世界で稼働する見通し。エージェントの一つは顧客固有の情報を予約依頼に付加し、他のエージェントが個々の顧客の好みや要件、手続きを踏まえつつ効率的に動けるようにする。
最高技術責任者(CTO)のマイク・ニール氏は「予約の全工程を自動化するにはなお作業が必要だが、すでに大きな前進だ」としている。
原文: DC Velocity ↗