米国調査でOEMの36%が生産回流中と回答。一方31%は計画なし。関税政策の不確実性が最大の課題。

リショアリング・イニシアチブとリージョンズ・リクルーティングが発表した2026年版リショアリング調査報告書によると、米国のOEMの間で生産を国内に戻す動きが昨年より拡大している。回答した118社のうち36%がすでにリショアリングを完了したか、積極的に進めていると回答し、前年の29%から増加した。
リショアリングの理由としては、2025年1月以降、関税、地政学リスク、納期短縮のための顧客への近接性が上位を占めた。OEMの63%はリショアリングまたは国内拡張に向けた設備投資を計画している。
一方で、関税を巡る不確実性への懸念は根強い。OEMの57%が最大の課題として政策の不確実性を挙げており、次いで多かった市場価格とコスト転嫁の困難さ(15%)を大きく引き離している。また、OEMの31%はリショアリングの計画がないと回答した。残りは検討中か、輸入していないため対象外としている。
調査に回答したOEMの65%がリショアリングの理由として関税を挙げ、地政学リスクが60%で続いた。受託製造業者(131社)も同様の傾向を示した。
昨年までは、関税政策の変更が製造業者の意思決定を停滞させ、世界的な通商環境が安定するまで大規模な設備投資を先送りする状況が続いていた。今回の調査結果は、こうした慎重姿勢から一転し、投資計画が具体化しつつあることを示している。ただし、政策の不確実性が依然として最大の阻害要因であることから、関税が完全に機能しているとは言い難い状況だ。