ウクライナ軍が、クリミア半島付近で露の「シャドー・フリート」タンカー8隻をドローンで攻撃した。

ウクライナ軍は4日(現地時間)、クリミア半島へ燃料を輸送していたロシアのいわゆる「シャドー・フリート」タンカー8隻をドローンで攻撃したと明らかにした。キーウの軍当局は、これらの船舶がそれぞれ国際制裁の対象であり、載貨重量約7000トン規模だと説明した。ドローン部隊はテレグラムの声明で「アゾフ海で敵海軍の物流を攻撃することで、クリミア一時占領地域内のロシア軍の燃料・弾薬供給を複雑にする」と伝えた。
今回の攻撃は、前日にウクライナが同海域で別のシャドー・フリート船舶2隻を追加攻撃したと発表したのに続いて行われた。ロイター通信は、当該情報を独自に確認できないと伝えた。ウクライナ軍は白黒のドローン視点映像を公開しており、映像には船舶が標的となった後に炎に包まれる様子が収められている。
ウクライナは近週、クリミア半島の物流・エネルギーインフラへの攻撃を強化しており、これにより同地域では燃料難と非常事態が宣言された。ロシアは2014年にクリミア半島を強制併合し、その後2022年に全面戦争を開始した。キーウは長らく国際同盟国に対し、ロシア産石油を国際市場に供給する迂回船舶への制裁強化を求めてきた。
このほかウクライナ軍は、黒海でロシア産石油を輸送するタンカーを海上ドローンで攻撃し、無力化する作戦を展開してきた。これはモスクワの収益源を断つキャンペーンの一環である。ロシアの港に寄港したタンカーでも一連の原因不明の爆発が発生しており、ウクライナはこれへの関与を確認も否定もしていないが、海上保安関係者はウクライナの犯行を疑っている。
市場では、こうした供給網の混乱が黒海を経由する原油・石油製品の海上輸送にさらなる不確実性を加えるとの見方が出ている。特に国際制裁を回避するシャドー・フリート船舶への攻撃が続けば、燃料供給網自体が縮小する可能性があるとの観測もある。業界専門家は、シャドー・フリートを狙った攻撃が短期的な運賃変動性を拡大する要因になり得ると指摘した。
*出典: The Moscow Times、ロイター通信*